『ドーナツの穴』≒意識していないもの、裏、機会損失、ホンネ、見えていないもの、認識していないもの…。
そんな意味合いで捉えてもらえればと思います。実際書きたいことを書いているので、テーマ通りには毎回いかないですが、そこはご容赦を…。
第164回は『没』
人が亡くなった後、「没後〇年」という言い方をする。だが会社が倒産した後などは「会社没後〇年」とはまず言わない。「没」を使う場合は、失ったこと、無くなったこと…に何らかの思いが残る場合である。
どうでもいいものが無くなっても、「没」は使わない。失ったものに対して、何らかの思い、痕跡、余韻、実績等がある場合に「没」を使う。失うにはまず何かを持っている、得ている、存在してることが大前提。さらにそれを自覚している必要がある。失った自覚さえないようなものは、少なくともその時点では当人にとってその程度のものだということ。※たとえそれが、なにものにも替え難いものであったとしても。
会社や仕事に対し本気だったり、思い入れがある人は倒産後、「没後〇年」なんて言い方をする場合もあるのかもしれない。そういえば、没企画の「没」は表に出なかった企画を意味するとともに、
「表に出なかったけど、本気だったり、思い入れがある企画」
に使う場合も少なくない。没企画の「没」には、どこか愛を感じる…。
自分で没をつけたくなるような仕事をどれくらいしているだろうか?
誰かが没をつけてくれるような生き方をどれくらいしているだろうか?
それはおそらく本当のところ「没後」にしかわからない。
失ったかどうかもわからないようなものに「没」は使わない。いやっ使えない。
失ってからわかる、失ったものに対する本当の想い…。それが「没」には込められている。
「ドーナツ」= 『「没」を使うのは、失ったものに対する何らかの「思い」が残っている時』
「ドーナツの穴」=『何かを失っても、「没」を使わないということはそれに対する「思い」が無かったということ。だから勤めていた会社が倒産しても、ほとんどの人は「会社没後〇年」とは言わない。』
今日はここまで。文責 江口

タグ:没 ドーナツとドーナツの穴
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