『ドーナツの穴』≒意識していないもの、裏、機会損失、ホンネ、見えていないもの、認識していないもの…。
そんな意味合いで捉えてもらえればと思います。実際書きたいことを書いているので、テーマ通りには毎回いかないですが、そこはご容赦を…。
第181回は『異形』
鬼滅の刃が大流行している。その波に見事に乗り遅れたおじさんの一人が僕である。
鬼にされてしまった妹を人間に戻すための兄妹の冒険譚。
と単純にくくれないほど面白い話だと個人的にも思う。
個人的に一番フックされたのは、『異形』のものになってしまった身内に対する家族の思いだ。異形になってしまった本人(妹)にはそもそも『異形』であることの自覚は無い。『異形』だと判断しているのはあくまでも周囲であるということ。そこから始まる。
当然、家族としては「元通りになってほしい」「治ってほしい」という思いがある。その思いが強いからこそ、命がけの旅に出るという話になるのだが…
一方で、もし治らなかったら…という思いもあるだろう。そうなると、『異形』と一緒に生きていく覚悟が必要になる。
『異形を治す』覚悟と選択
『異形と共に生きる』覚悟と選択
ベクトルが違う選択肢を、文字通り主人公は背負いながら戦っている。
『異形であるかどうかに関係なく共に生きる』
そこの覚悟があるから主人公は前に進める。覚悟以上に、そこでは主人公の思いには迷いがない。だから、異形となった妹も「家族としてのつながり」を信じられる状態で生きていられるし、生きようとしている。
異形の出現によって露わになるのは、相手(この場合は家族)に対する『本質的な思い』である。本質的なところに迷いがなければ、『異形』であるかどうかは二の次になるはず。
『異形』であるかどうかで右往左往しているならば、本質的なところに迷いがあるということ。
『異形』を他の言葉に入れ替えて考えてみると、今の迷いの正体が見えてくるかもしれない…。
「ドーナツ」=『鬼滅の刃は、一言でいえば「鬼にされてしまった妹を人間に戻すための兄妹の冒険譚」である』
「ドーナツの穴」=『その冒険を支えているのは、「異形であるかどうかに関係なく共に生きる」という、覚悟以前の家族に対するそれぞれの思いである』
今日はここまで。文責 江口

タグ:異形 ドーナツとドーナツの穴
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